29 建長五年銘(めい)板碑(いたび)

 

ページ番号1002153  更新日 令和2年11月14日 印刷 

宮岡家板碑
建長五年銘板碑(写真・拓本)

市指定文化財(考古資料・平成2年4月1日)
 板碑とは、中世に作られた石造の卒塔婆(そとば)で、板石塔婆(いたいしとうば)ともいう。石材は、緑泥石片岩(りょくでいせきへんがん)(通称・青石:あおいし)を用いている。仏子から飯能市阿須に行く道を西に入った墓地に、阿弥陀三尊種子(あみださんぞんしゅじ)板碑がある。高さ166cmで、鎌倉時代の建長5年(1253)12月7日銘があり、初期大型板碑の典型である。市内では高正寺の板碑に次いで3番目に古い。銘文から、「平高治(たいらのたかはる)」の供養のため造立された板碑である。平姓は村山党の本姓であることから、高治は金子氏の一族である可能性が高い。
 主尊の阿弥陀種子は縦40センチメートルもあり、脇侍(きょうじ)の観音・勢至種子に比べて大きいのが特色である。また頭部の山形が鋭角で、同様の形式の板碑は同じ村山党に属する宮寺氏の館跡(現・西勝院墓地)にも見られる。

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