国際宇宙ステーション無線交信 2001ARISS(児童センター無線クラブ)

 

ページ番号1005769  更新日 平成29年3月8日 印刷 

日本初の国際宇宙ステーション直接無線交信(ARISS school contact)

国際宇宙ステーション

 入間市制施行35周年を記念して、児童センター無線クラブ(社団局:JK1ZAM)員等14人が地球上空約400キロメートルの国際宇宙ステーションと直接無線交信に成功しました。国際宇宙ステーションと中継局を通さずに交信できたのは日本で初めてです。(画像:NASA)

実施日
平成13年11月23日(金曜日)午後10時31分から約10分間

  • 交信回数
    18回(無線クラブ員等14人が質問、うち4人が2回質問)
    • 小学5年生2人  小学6年生1人 中学1年生1人 中学2年生1人 
    • 中学3年生1人  高校1年生1人   高校2年生3人 高校3年生1人
  • 来館者
    来賓・一般 約130人  報道関係・無線関係ほか 約70人  計約200人

アリス計画ロゴ

国際宇宙ステーション 第3次クルー・パッチ(ワッペン)

左はアリス計画ロゴ、
右は国際宇宙ステーション第3次クルー・パッチ(ワッペン)

当日のようす

無線クラブ員

アリス計画

交信の様子1

交信の様子2

国際宇宙ステーションの軌道

アリス計画について

児童センター無線クラブ発行

交信のアンテナと設置の様子

クロス八木アンテナ

 国際宇宙ステーションは約400キロメートル上空を、時速約3万キロメートルの高速で移動しています。
この移動する国際宇宙ステーションと無線交信するためには、追跡を可能にし無線の特性に合わせたアンテナが必要となります。
 クロス八木アンテナはエレメントがクロスしていることで、どんな偏波の電波に対しても対応できることが特徴です。

クロス八木アンテナ2

 地上局同士の交信でしたら、垂直偏波か水平偏波のどちらかになりますが、国際宇宙ステーションのアンテナは3次元に移動しますので、この動きを追跡するためのクロス八木アンテナを使用します。

無線交信の取り組みについて

日本最初のアマチュア無線による宇宙交信

ARISSのQSLカード

 11月23日(金曜日)午後10時31分42秒、「国際宇宙ステーション」に向けて日本で最初の無線交信がはじまりました。200人の観衆が見守る中、かすかにフランク宇宙飛行士の音声が聞こえた瞬間、会場から大きな歓声が上がりました。
 既に、11月24日(土曜日)朝から各メディアを通して、児童センター無線クラブ(社団局:JK1ZAM)による日本最初の「国際宇宙ステーションとの直接無線交信成功!」のニュースが報じられ、興奮した子ども達のコメントも各プレスから流れています。
 ここでは、この快挙を成し遂げたJK1ZAM無線ボランティアさん(以下メンバー)の取り組みの一端をご紹介します。

写真:JK1ZAM無線ボランティアの皆さん
JK1ZAM無線ボランティアの皆さん

 「無線教室」は児童センター開館当初から開かれていましたが、指導者からこの教室を更に活発化させ、一人でも多くの子ども達に無線の楽しみを知ってもらいたい旨の意見が持ち上がりました。そして時をおかず、「無線教室」で高い合格率を誇る横浜の県立施設をメンバーが視察し、資料等入手すると共に、ミーティングを重ねてきました。
また、交信相手は、NASAのスペースシャトルや国際宇宙ステーションの宇宙飛行士の方とする方向になりました。
 その実現のためには、無線関係のハード面、ソフト面の整備や国を越えた各無線関係機関への申請や調整作業が必要です。そして何よりも大切な条件は、無線免許を持った日本人宇宙飛行士が「国際宇宙ステーション」に滞在していない以上、無線免許を持った子ども達が英語で外国人クルーと交信する事でした。
全ての方面にわたって前例がないだけに、課題が山積していましたが、メンバーは各方面で高い技術力を持ったプロ以上の集団です。その困難な課題は次々にクリアーされていきました。
 8月の炎天下、屋上でアンテナの据え付け作業。「モールス練習機」の開発と子ども達への提供。米国ARRL事務局への申請とその後の詳細な打ち合わせ、付属装置の開発と実験、PR用のポスター制作。そして11月、寒風吹きすさぶ深夜、天体観測での真北の方向出し。子ども達への無線交信の指導。
 こうして山積する課題に取り組んでいる中でも、最初から子供が主役という言葉がメンバーの合い言葉でした。そして、シナリオ作成やカメラ撮影等メンバーの役割分担、軌道要素の最終確認など行い準備万端、「国際宇宙ステーション」直接交信の当日を迎えることができました。
 交信が成功裡に終わった今、世界で最初に日本と直接交信した人はフランク船長であることから、現在メンバーでは氏にの名誉会員になってもらう方向で検討すると共に「日本最初の国際宇宙ステーションとの無線交信成功記念」QSLカード発行も予定しています。
 また、子ども達の感想文を含め各種レポート作成もあり、まだまだ忙しい日々がメンバーに続きそうです。

アンテナ

据え付け作業

モールス練習機

PR用のポスター

付属装置

無線交信の指導

フランク船長

QSLカード

今回の交信に関連するリンク

交信記録(Communication record)

日本語

国際宇宙ステーション交信記録(速報)

  • 平成13年11月23日(金曜日)
  • 入間市児童センター

交信開始挨拶
マイクコントロール … 江成彰彦(21)大学3年 22時31分42秒
 (江成) NA1SSこちらJK1ZAMです。予定の交信です。(応答無し)
 (江成) NA1SSこちらJK1ZAMです。感度はどうですか。
 (江成) NA1SSこちらJK1ZAMです。聞こえますか。
 (フランク船長) JK1ZAM、こちらNA1SS続けて下さい。
 (江成) こんにちは、応答ありがとうございます。
      私は、マイクコントロールの江成彰彦です。21歳の学生です。感度良好です。
      日本最初のアマチュア無線による交信です。
 (江成) それでは、最初の質問です。

  • 33分20秒(澤田恵梨子:サワダ・エリコ)
     Q:なぜ、宇宙飛行士になったのか。
     A:宇宙で働きたかった、長い間の夢だった。
  • 33分40秒(平井遼介:ヒライ・リョウスケ)
     Q:宇宙飛行士には何歳からなれるか、どうしたらなれるか。
     A:コンピュータや数学を学び技術を身につけた。自分の好きなことをやり通して結果を出した。
  • 34分05秒(坂本岳也:サカモト・タカヤ)
     Q:どんな実験をしているのか
     A:たくさんの科学的実験、無重力状態で人体血液の検査、国際宇宙ステーションの整備など。
  • 34分30秒(安田愛:ヤスダ・アイ)
     Q:地球はきれいか、そしてどう思うか。
     A:とてもきれい。
  • 34分50秒(宇都真奈美:ウト・マナミ)
     Q:日本はどのように見えるか。
     A:日本がよく見える。東京の光がよく見える。以前住んでいたことがあり友だちもいる。なつかしい。
  • 35分17秒(坂本玲:サカモト・レイ)
     Q:オーロラどのように見えるか。
     A:非常にきれいで、北極に近く天使の羽のように姿や形を変えている。
  • 35分35秒(池田ちひろ:イケダ・チヒロ)
     Q:星はどのように見えるか。
     A:とてもクリアーに見える。暗い中で惑星がよく見える。暗い宇宙の中で大気の外なので強い光を発しているように見える。
  • 36分00秒(関口玲:セキグチ・レイ)
     Q:獅子座流星群はどのように見えたか。
     A:1分間に100個くらい、上下左右に流れていった。
  • 36分40秒(杉永尚子:スギナガ・ナオコ)
     Q:1日をどのように過ごしているか。
     A:実験をして、一日2時間半くらい運動もしなければならない。忙しい。地球上にいるのと同じ。
  • 37分10秒(安田睦:ヤスダ・ムツミ)
     Q:さびしくならないか。
     A:ときどき、お父さんのことを思い出したりする。忙しいのでいつも色々なことで頭がいっぱい。でも、やっぱり家族に会いたいと思う。
  • 37分40秒(小室貴幸:コムロ・タカユキ)
     Q:風呂やシャワーはどうしているか。
     A:シャワーはない。特別な石鹸でからだを拭き取ります。
  • 38分07秒(市川和宏:イチカワ・カズヒロ)
     Q:地球と宇宙はどちらが暮らしやすくて楽しいか。
     A:もちろん地球です。何か物を置いても動かないので。
      でも、国際宇宙ステーション内では動くのは簡単、ただしぶつかったりするので気を付けること。
  • 38分30秒(横倉勇希:ヨコクラ・ユウキ)
     Q:家族とはどのように連絡をしているか。
     A:特別な電話線がある。Eメールをよく利用する。
  • 39分00秒(安田慎:ヤスダ・シン)
     Q:休日は何をしているか
     A:地球上と同じ、家族に連絡を取る。CDを聴く。星を見る。
  • 39分40秒(澤田恵梨子:サワダ・エリコ)
     Q:個人的には何を持っていったか。
     A:写真とCD。今、父の写真を見ている。
  • 40分10秒(坂本岳也:サカモト・タケヤ)
     Q:宇宙はどんな感じか。
     A:グレート(すばらしい)。おもしろい体験である(地球が恋しいけど楽しい)
  • 40分35秒(小室貴幸:コムロ・タカユキ)
     Q:国際宇宙ステーションの滞在は地球の暮らしとどう違うか。
     A:無重力であること。
  • 41分00秒(平井遼介:ヒライ・リョウスケ)
     Q:何を食べているか、ステーキと牛乳も飲むか。
     A:地球で食べるのと同じような物、昨日は感謝祭で特別料理を食べた。お茶も飲む。

交信終了挨拶
 (江成)NA1SSこちらJK1ZAM
      応答ありがとうございました。いいミッションを続けて下さい。

書籍掲載

「株式会社ぎょうせい」発行の月刊誌「ガバナンス」2002年2月号p.63記載内容より。(掲載許可済み)
【国際宇宙ステーションと無線で交信】
 埼玉県入間市(14万6700人)児童センターは、国際宇宙ステーションとの無線交信に成功した。
同センターでは以前から無線教室を開催し、小中学生がアマチュア無線の免許を取得してきた。
ところが、携帯電話やインターネットの普及でアマチュア無線に関心を持つ子どもが少なくなってきたため、無線交信の楽しさを知ってもらうため宇宙ステーションとの交信を企画。
ARRLに申請したところ認められて、11月23日に10分間にわたって、国際宇宙ステーションに乗り込んでいるアメリカ人の宇宙飛行士と会話した。

英語:オリジナル

Communication record with an International Space Station(ISS)
(prompt report)

Fri.23/Nov./2001
Iruma Children's Center
<< The ISS Transmission >>
---------------------------------------
F ---> NASA astronaut Frank Culbertson
A ---> Akihiko Enari(mic controller)
---------------------------------------
A: NA1SS, this is JK1ZAM. This is scheduled contact.
<No response>
A: NA1SS, this is JK1ZAM. Can you hear me? Over.
<No response>
A: NA1SS, this is JK1ZAM. Standing by.
F: JK1ZAM, JK1ZAM, this is NA1SS, NA1SS. Over.
A: NA1SS, this is JK1ZAM. Hi. Thank you very much for coming back to our calling, Japan's first contact station with Amateur Radio. It's great to meet you! Uh,we are on the air from Iruma-City in Japan. My name is A-K-I-H-I-K-O Akihiko ENARI, mic controller. I am a 21 year-old student. You are five-niner[59]. How do you read? Over.
F: JK1ZAM, how do you read? NA1SS.Over.
A: Reading you fine. OK, Well, let us ask you twenty questions.
The first will be...

(1) This is Eriko.
Why did you want to become an astronaut? Over.
F: DOMO-ARIGATO for your question.
I wanted to become an astronaut because I wanted to work in space and
I wanted to explore new places. Over.

A: Thank you The next is....

(2) This is Ryosuke.
How do you become an astronaut? What age do you have to be astronaut? Over.
F: The most important thing is to do something that you really enjoy that's technical, like engineering or math, or physics or medicine. And, uh, at almost any age, the youngest astronaut, I think, has been about 28 once selected, the oldest around 40. And I'm over 50 and flying in space still. Over.

(3) This is Takaya.
What kind of testing do you do in the space station? Over.
F: Most of what we do everyday is work on experiments, or work on the space station to keep it working properly, like repair computers or work on the radio, whatever needs to go on. And of course we have to do the normal things you do on Earth day to day, like prepare food and, and sleep. Over.

(4) This is Ai.
Is the earth beautiful? What do you think about it? Over.
F: The Earth is a very beautiful place. I enjoy looking at it from space. I spend hours in front of the window whenever I have some free time. And, uh, I think it's a very fragile place in many ways, but it's also very permanent. It will be here much longer than we will. Over.

(5) This is Manami.
How do you see Japan? Over.
F: Uh, right now of course it's dark in Japan, but, uh, when we can see it, it looks very beautiful.
I used to live there many years ago, so I know how pretty it is. And, uh, beautiful islands, you can see Fujiyama, you can see Tokyo, Yokohama, etc. Over.

(6)This is Rei Sakamoto.
How do you see the aurora? Over.
F: I love looking at the aurora. When we are in the top or bottom of our orbit near the North Pole or South Pole we can see the aurora very clearly. And I've actually been able to take some photos and some video of it. It's, uh, it's always changing. It looks like you are about to fly through a curtain of light. Over.

(7)This is Chihiro.
How do you see the stars? Over.
F: The stars from there are very, very bright. They're not any bigger than they are from Earth, but they're brighter. And, uh, they don't twinkle, they don't shimmer from the atmosphere effect. So, uh, they are very steady lights and you can see the colors; you can also see the planets very, very well. Over.

(8)This is Rei Sekiguchi.
How did you see the Leonid meteor storm? Over.
F: The Leonids was very spectacular. As we were coming over Japan during the highest rate of meteors, we saw three or four a second, maybe a hundred a minute for several minutes, and , uh, as we approached sunrise it looked like they were falling vertically all around us. And, of course, we saw the meteors below us, as they entered the atmosphere since we are above the atmosphere. Over.

(9)This is Naoko.
How do you spend evey day? Over.
F: Almost everyday is a work day like you're working in a laboratory. We get up about six, we have breakfast and then we start work around eight. At the beginning and end of every day we have conferences with our mission control centers to make sure we are all, uh, in agreement over what we're going to do that day on the schedule. And then, uh, we'll conduct experiments or, as I said, repair things. We have lunch in the middle of the day, and then at the end of the day we fix dinner and, uh, go to bed. We also spend two, two and a half hours exercising every day, which I just finished. Over.

(10)This is Mutsumi.
Don't you feel lonely? Over.
F: Sometimes, uh, a little bit. I miss my family, but, uh, there's three of us here and we're very good friends, and we have the opportunity to talk to lots of people on Earth, by ham radio or by telephone or different ways. So, uh, we usually can stay in touch with people. Thanks for asking though. Over.

(11)This is Takayuki.
How do you clean your body? Over.
F: We don't have a shower because water would go everywhere, but we have washcloths, and we have water that we can heat. And so we put hot water on a wash cloth, and then we use a special soap that's not very hard to rinse off. So we can wash our hair, and wash our body, and it works very well. We bathe everyday. Over.

(12)This is Kazuhiro
Which is more comfortable the earth or the space station? Over.
F: Well in some ways Earth is easier because everything is predictable, but in others the space station is easier because nothing has weight, and if I want to go from one end of the station to the other fifty meters I can just float or fly, and it only takes me a few seconds. Over.

(13)This is Yuuki.
How do you make a contact with your family? Over.
F: Uh, NASA helps us make contact through special phone calls, plus we have a telephone up here where we can call them occasionally. And we also have e-mail, which I use quite a bit with my family and with my children. Over.

(14)This is Shin.
What do you do on holidays? Over.
F: Say again, the question was broken.
This is Shin.
What do you do on holidays? Over.
F: We're losing the contact, I believe. Try one more time please.
This is Shin.
What do you do on holidays? Over.
F: On holidays? Uh, for example yesterday was an American holiday, Thanksgiving, and I prepared a big meal like we do at home, uh, with turkey and potatoes, and vegetables. And, uh, we had a big Thanksgiving dinner. And, uh, if it's a Russian holiday, then we celebrate it in the Russian style. Over.

(15)This is Eriko
What personal goods did you bring from the earth? Over.
F: Well I brought some pictures of my family, and I have some, uh, CDs with music, and I have some movies. And, uh, and some books. Over.

(16)This is Takaya.
What do you think about being in the space? Over.
F: Try the question again please. We lost contact.
A: Pardon.
F: One more time please, very slowly.
This is Takaya.
What do you think about being in the space? Over.
F: I think space is a wonderful place to live. I hope that many people can live here in the future when we have larger stations. Uh, it' s a lot of fun to be weightless and it' s also a beautiful view. Plus we can do a lot of good science up here. Over.

(17)This is Takayuki.
What the difference between being on the earth and in the space station? Over.
F: The biggest difference is the lack of gravity. For example, uh, we have to be very careful with liquids. Uh, if we are using a tool and we want to put it down, we have to use Velcro so it doesn't float away. It's very easy to lose things up here. Over.

(18)This is Ryosuke.
What food you eat in the space station? Do you drink the milk?
Do you eat the stake? Over.
F: I eat the same foods in space that I eat on the ground, though we can't have everything. What I miss is ice cream. But, uh, we have steak, and we have chicken, and we have vegetables and, uh, tea, ocha, we have many, many different varieties. Half Russian, half U.S. Over.

(19)This is Chihiro.
Do you eat ice cream and candies? Over.
F: JK1ZAM, NA1SS. How do you read? Over.
Do you eat ice cream and candies? Over.
<No response>

A: Thank you for your answering. Uh, Please keep at good working.
Uh, Commander.

F: JK1ZAM, NA1SS. Over.

A: NA1, Uh, NA1SS, JK1ZAM. How do you read?
<No response>

A: So, Please keep at good working, Commander.

音声

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電話番号:04-2963-9611 ファクス:04-2963-9612
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