感染性胃腸炎を予防しましょう!(ノロウイルスにご注意を!)
冬の食中毒 ノロウイルスにご注意を!
ノロウイルスによる感染性胃腸炎は1年を通じて発生しますが、特に冬場に多い傾向があります。
ノロウイルスは手指や食品などを介して、経口で感染し、人の腸管で増殖し、嘔吐、下痢、腹痛などを起こします。健康な方は軽症で回復しますが、子どもや高齢者などでは重症化したり、嘔吐物を誤って気道に詰まらせて死亡することがあります。
ノロウイルスについてはワクチンがなく、治療は輸液などの対症療法に限られます。
また、保育所(園)、幼稚園、学校、福祉施設などで発生した場合は、集団感染につながることがあるので注意が必要です。
ノロウイルスとは?
1.食品中では増殖せず、人の腸管内でのみ増殖します。
2.ウイルスに感染した人の糞便や嘔吐物が、手指や食品などに付いて、人の口から入り感
染します。
3.ウイルスが少量でも(10~100個程度)、人に感染することがあります。
4.個人差があり、感染した人に必ず症状が出るわけではありません。
症状
1.感染して1日から2日後に、吐気・嘔吐・腹痛・下痢・発熱などの症状が出ます。
2.通常、これら症状が1~2日続いた後、治癒し、後遺症もありません。
3.感染しても発症しない場合や軽い風邪のような症状の場合もあります。
4.ただし、高齢者や幼児などの抵抗力の弱い方は、重症になることもあります。
5.下痢等の症状がなくなっても、通常では1週間程度、長いときには1か月程度ウイルスの排泄が続く
ことがあります。(この場合は、二次感染に注意が必要です)
感染経路
感染経路はほとんどが経口感染で、次のような感染様式があると考えられています。
1.患者のノロウイルスが大量に含まれる糞便や吐物から、人の手などを介して二次感染する場合
2.家庭や共同生活施設など、人同士の接触する機会が多いところで飛沫感染や接触感染する場合
3.食品取扱者が感染しており、その者を介して汚染した食品を食べた場合
4.汚染されていた二枚貝を、生あるいは十分に加熱調理しないで食べた場合
5.ノロウイルスに汚染された井戸水や簡易水道を消毒不十分で摂取した場合
予防方法(感染を広げないために)
ノロウイルスは、食品を十分に加熱すれば死滅します。また、手指や調理器具を介して食品がノロウイルスに汚染されることがあるので、手洗いの励行や調理器具の洗浄消毒が重要です。患者の便や嘔吐物の不適切な処理などにより、人から人へ感染が広がることもあります。
1.手指や調理器具は、十分に洗浄、消毒しましょう。
(1)トイレの後や貝類を取り扱ったときは、十分に手を洗う。
(2)まな板、包丁などを利用したときの洗浄消毒方法に注意する。
(包丁の柄の部分にも注意)
(3)生で食べる食品(野菜・果実など)は、二枚貝などに触れないよう注意する。
(ハネ水にも注意)
2.調理従事者又はその家族が体調を崩しているときは、調理に従事しないようにしましょう。
(1)やむを得ず調理に従事する場合には、マスクや使い捨て手袋を使用する。
(2)食品取扱者は、感染経路や消毒方法をよく理解し、日頃からノロウイルスに感染しないような自覚を持つことが重要です。
3.食品は、中心部まで加熱しましょう。
(1)中心部までよく加熱する。(中心温度85℃~90℃で90秒間以上ですが、冷凍品の場合はさらに加熱が必要です。)
(2)生で食べる食品(野菜・果実など)は、十分に洗浄する。
4.患者の便や嘔吐物の処理には十分に注意しましょう。
(1)患者の便や嘔吐物は素手では処理せず、使い捨ての手袋・マスク・エプロンを着用し、ペーパータ
オルなどを用いて処理する。使用したペーパータオルなどは、約0.1%(1,000ppm)次亜塩素酸ナトリウム(家庭用漂白剤)とともに、ビニール袋に入れて廃棄する。床も約0.02%(200ppm)次亜塩素酸ナトリウムで消毒し、同様に処理、廃棄する。
(2)オムツ交換後および便や嘔吐物処理後は、必ず、消毒薬を用いて手指を洗浄消毒する。
5.下痢をしている人は、シャワーのみにするか、1番最後に入浴するようにしましょう。
(1)タオルの共用は避け、風呂のお湯は毎日交換する。
(2)お年寄りや乳幼児は、患者との混浴を控える。
☆参考・消毒液の作り方
ノロウイルスには、次亜塩素酸ナトリウムが有効です。インフルエンザなどに効果があるアルコールは、ノロウイルスには一般的に効果がないと言われています。市販されている家庭用塩素系漂白剤(商品名:ハイター、ブリーチなど)で代用することができます。
消毒液を作る際に
ペットボトルを使用すると便利です。
約0.1%液(便や嘔吐物):500mlペットボトル
1
本分の水+ペットボトルキャップ2
杯(約10ml)の次亜塩素酸ナトリウム液
約0.02
%液(床やドアノブなど):2Lペットボトル
1
本分の水+ペットボトルキャップ2
杯(約10ml)の次亜塩素酸ナトリウム液
※
ペットボトルキャップ
1
杯は約
5mlです。
塩素濃度は約5~6%です(商品によって濃度が異なりますのでご確認ください)。
☆参考・手洗いについて
手指消毒には、次亜塩素酸ナトリウム(家庭用漂白剤)を使うことはできませんので、ノロウイルスを洗い流すためにしっかり手洗いをすることが必要です。石鹸やハンドソープ(できれば薬用のもの)でもみ洗いをして、流水でしっかり(できれば15秒以上)洗います。2度洗いをするとより効果的です。手洗いができない場合には、ウエットティッシュや擦り込み式の消毒薬でも効果があります。
☆参考・加熱殺菌について
食品の加熱:中心温度85~90℃で90秒以上の加熱
調理器具:85℃以上で1分以上の加熱
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