地震に備えて~家具の固定~

更新日:2023年03月31日

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地震が起きてタンスが倒れ、物が散乱する室内でテーブルの下に避難する母子と、そばで膝をつく父親のイラスト

 近年発生した地震では、ケガをした人の半数近くが家具の転倒・落下によるものとされています。

 地震が起きたときに、家具が倒れて下敷きになったり、家から脱出できなくなることを防ぐために、今から地震に強い家づくりをしましょう。

家具の固定の前に

家具の固定の前に、まずは家具の配置を考えましょう!

  • 避難の妨げとなる場所(出入口付近、廊下、階段等)には家具を置かない。
  • 寝室や幼児・高齢者がいる部屋にはなるべく家具を置かない。
  • 地震時の出火を防ぐため、火気の周辺に家具を置かない。
  • 家具の上にガラス製品等落下すると危険なものは置かない。
  • 重いものを下の方に収納し、倒れにくくする。

固定器具の効果

地振動に対する対策器具の効果表

東京消防庁:家具類の転倒・落下・移動防止対策ハンドブックより

 家具の固定器具には様々なものがあり、その種類によって効果も違いますが、家具や家の構造に適した器具を使用する必要があります。
 器具を組み合わせて使用し効果を高くすることもできるので、ご自宅の状況に合う器具を使って、家具の固定を実践しましょう。

家具の固定方法

L字金具

壁面に本棚の天板がL字金具で2箇所固定されているイラスト
  • 基本として、家具と壁を直接ネジで固定します。賃貸のアパート等では難しい方法ですが、一番効果の高い方法です。
     家具は、壁下地の柱、間柱、胴縁等に固定します。下地材の位置は、下地探知用センサー等の機器、市販の専用プッシュピンといった器具、音による打診により判断することができます。木ネジは長めのものを使用し、ネジ頭までしっかりねじ込みます。
  • 付け鴨居等がある場合、強度があればこれに固定することができます。付け鴨居等が石膏ボードに接着剤で付けられている構造の場合は、付け鴨居自体を間柱等に木ネジでしっかり止めた上で、L字器具を取り付けます。

ベルト式器具・チェーン式器具

冷蔵庫の背面上部が壁面にベルトで固定されたイラスト
  • 居室の壁の付け鴨居や長押、横木などに、金具や付属のフックを使って、家具をベルトやチェーンで固定する方法です。付け鴨居等が石膏ボードに接着剤で付けられている構造の場合は、L字器具と同様、付け鴨居等を間柱等に木ネジで止めた上で、金具を取付けます。
  • 冷蔵庫等の家電の固定にも使用できる方法です。冷蔵庫の背面上部のベルト取付け部分と壁をベルトで連結すると、効果が高くなります。なるべく壁に寄せて固定するとよいでしょう。

ポール式器具

ポール式器具がガラス扉の付いたタンスの上部に天井と固定されているイラスト
  • ポール式器具は、家具と天井の隙間に設置して固定します。奥行きのない家具、天井との間隔が大きい場合には不向きです。
  • 家具の両側の側板部で、できるだけ壁側奥に取付けてください。ポール式器具を取り付ける時は天井に十分な強度(マンションのコンクリート天井など)があることを確認しましょう。
  • 天井に強度がない場合には、天井側に家具の幅以上の板で補強し、更にポール式器具と当て板をネジで固定すると効果が高くなります。
  • ストッパー式器具やマット式器具と併用すると効果が高くなります。

ストッパー式器具・マット式器具

タンスと床の間にマット式の器具が敷かれているイラスト
  • 家具の前面下部に取り付けるストッパーや、家具の底部と床を粘着させるゲル状のものを設置する方法です。
  • ストッパー式器具は、家具の端から端まで敷きます。マット式器具は家電製品の重量等によって使用する大きさを変え、有効期限に注意してください。
  • 一般的に大きな家具の場合、ストッパー式やマット式器具の単独使用は適さないため、ポール式器具等と併用してください。

その他

開き扉にストッパーがかけられて、飾り棚には置かれたペットボトルや瓶が落ちないように板が渡されている家具のイラスト
  • 開き扉にはストッパーを、扉のない収納器具にはビン落下防止具等を設置して、棚などからの中身の飛び出しを防ぎましょう。
  • 二段重ねの家具は、連結固定器具で上下を連結し一体化させましょう。
  • 照明器具は、直付照明器具に交換するか数か所天井に固定しましょう。
  • 窓ガラスは、飛散防止対策済みのガラスに交換するか、飛散防止フィルムを貼りましょう。

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