入間市自転車活用まちづくり条例を制定しました

更新日:2023年09月22日

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 自転車は環境に優しい交通手段であり、災害時の移動・輸送や健康の増進、交通の混雑の緩和等に資するものであることから、自転車の活用の推進に関する施策の充実が重要となっています。

 今後、本市の地域資源と自転車のもつ有用性を最大限に活かし、また、自転車を取り巻く課題の解決に取り組む必要があることから、自転車を活用したまちづくりに関し、基本理念を定め、市及び自転車利用者の責務や市民等の役割を明らかにし、市の基本施策を定めることにより、自転車を活用した健康的で魅力あるまちづくりを総合的に推進するため、本条例を制定するものです。

茶畑上り坂

条例全文

入間市自転車活用まちづくり条例

令和5年9月22日制定

入間市は、なだらかな起伏のある台地と2つの丘陵からなり、狭山茶の主産地として広がる茶畑や、市内を東西に流れる3つの河川とともに四季折々の景観をなしています。また、鉄道の駅を中心に自転車利用に適した市街地や住宅地が広がっており、市民にとって身近で手軽な交通手段である自転車が多く利用されてきました。そして、自然に親しみ、余暇を楽しみながら体力の増進を図ることを目的として、全国に先駆けてサイクリングコースを整備したまちでもあります。
自転車は、環境への負荷が低く、健康の増進や観光の振興につながる乗り物であり、災害時における交通手段としてもその有用性が見直されているところです。また、新たな交通手段として、電力の活用等により手軽に利用できる自転車の普及も進んでいます。その一方で、自転車に関する重大な事故及び犯罪、放置自転車への対策等が必要であり、自転車を安全で快適に利用することができる都市環境の整備や交通安全の確保等の課題解決に向け、より一層取り組まなければなりません。
本市の地域資源と自転車の持つ有用性を最大限に活かし、市、市民、事業者等が協働して自転車を活用した健康的で魅力あるまちづくりを推進するため、この条例を制定します。

目的

第1条 この条例は、自転車を活用したまちづくりに関し、基本理念を定め、市及び自転車利用者の責務並びに市民等の役割を明らかにするとともに、市の基本施策を定めることにより、自転車を活用した健康的で魅力あるまちづくりを総合的に推進することを目的とする。

定義

第2条 この条例において、次の各号に掲げる用語の意義は、当該各号に定めるところによる。

  1.  自転車 道路交通法(昭和35年法律第105号)第2条第1項第11号の2に規定する自転車及び同項第10号ロに規定するものをいう。
  2. 自転車を活用したまちづくり 自転車の活用が本市の魅力となるよう、市、市民、事業者等が協働して必要な活動に取り組むことにより、市民が積極的に自転車を利用することができる地域社会を形成することをいう。
  3. 自転車利用者 市内で自転車を利用する者をいう。
  4. 市民 市内に居住、滞在、通勤又は通学をする者をいう。
  5. 事業者 市内で事業活動を行う法人及び個人をいう。
  6. 関係団体 市内で自転車に関する活動を行う団体をいう。
  7. 学校 市内に所在する学校教育法(昭和22年法律第26号)第1条に規定する学校をいう。
  8. 自転車小売業者等 市内で自転車の販売、修理又は貸出しを業とする者をいう。

基本理念

第3条 自転車を活用したまちづくりは、自転車の利用が環境負荷の低減、市民の健康増進、観光の振興、災害時における交通手段の確保等に資するものであるという基本的認識の下、市、自転車利用者、市民、事業者、関係団体、学校及び自転車小売業者等が相互に連携し、及び協力して推進されなければならない。

市の責務

第4条 市は、前条の基本理念にのっとり、第11条に規定する基本施策を総合的に実施するものとする。
2 市は、前項の規定による施策の実施に当たっては、国及び県その他の地方公共団体と連携を図るものとする。

自転車利用者の責務

第5条 自転車利用者は、道路交通法その他の自転車の利用に関する法令等を遵守するとともに、歩行者の安全を確保し、及び他の車両等の交通を妨げないよう、十分な配慮に努めなければならない。

市民の役割

第6条 市民は、自転車を活用したまちづくりに関する理解を深めるとともに、家庭、職場、学校、地域等において自転車を活用したまちづくりの推進に協力するよう努めるものとする。

事業者の役割

第7条 事業者は、自転車の安全な利用について従業員へ啓発する等、自転車を活用したまちづくりの推進に協力するよう努めるものとする。

関係団体の役割

第8条 関係団体は、自転車を活用したまちづくりに関する市民の理解と協力が得られるよう、自転車を活用したまちづくりの推進に関する取組を積極的に行うよう努めるものとする。

学校の役割

第9条 学校の長は、当該学校における教育活動として、児童、生徒又は学生に対し、自転車の安全利用に関する啓発及び教育を行うよう努めるものとする。

自転車小売業者等の役割

第10条 自転車小売業者等は、自転車の定期的な点検及び整備の必要性について自転車利用者へ啓発する等、自転車を活用したまちづくりの推進に協力するよう努めるものとする。

基本施策

第11条 自転車を活用したまちづくりは、次に掲げる基本施策により推進するものとする。

  1. 環境への負荷の低減を図るための自転車を活用した取組に関すること。
  2. 自転車を活用した健康づくりの推進に関すること。
  3. 自転車を活用した観光の振興に関すること。
  4. 自転車を活用した地域経済・産業の活性化に関すること。
  5. 災害時における自転車の有効活用に関すること。
  6. 自転車を安全で快適に利用することができる環境の整備に関すること。
  7. 自転車の安全な利用に関する教育に関すること。
  8. 多様な交通手段を確保するための自転車を活用した取組に関すること。
  9. 前各号に掲げるもののほか、自転車を活用したまちづくりに関すること。

啓発活動及び広報活動

第12条 市は、自転車を活用したまちづくりに関し、自転車利用者、市民、事業者、関係団体、学校及び自転車小売業者等の理解と協力を得られるよう啓発活動及び広報活動を行うものとする。

委任

第13条 この条例に定めるもののほか、必要な事項は、市長が定める。

附則

この条例は、令和5年10月1日から施行する。

この記事に関するお問い合わせ先

危機管理安全部 市民安全課
〒358-8511 埼玉県入間市豊岡1-16-1
電話番号:04-2964-1111(代表)
ファクス番号:04-2964-1013
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